口呼吸を改善する簡単トレーニング“あいうべ体操”とは?
“口呼吸は万病のもと”ということを皆さんはご存知でしょうか?
普段何気なくしている呼吸ですが、実はこの口呼吸は私たちの健康にとって知らず知らずのうちにリスクとなっているのです。
そんな口呼吸を改善するために効果的なトレーニング『あいうべ体操』についてご紹介します。
○口呼吸のリスク
口呼吸によってもたらされるリスクとしては、
・虫歯や歯周病
・全身倦怠感
・アトピー性皮膚炎
・ドライマウス
・風邪/ウィルス感染
などが挙げられます。(これらは一例で他にもさまざまな疾病に繋がる可能性があります)
鼻にはもともと鼻毛や線毛といった防御機能が備わっており、呼吸と同時に取り入れられる細菌も鼻で除去することができます。それに対して口は防御機能となるものがないため細菌やウィルスが気道で感染する危険性が高まります。
そういった理由で“鼻呼吸”は健康面でメリットが多いと言われているのです。
空気中には2,000種を超える細菌が浮遊していると言われており、私たちが1日に呼吸をする回数はなんと約2万回。
ということは、この2万回の呼吸を“鼻”でするか“口”で行うかで健康面で大きく変わってくることになります。
○あいうべ体操とは?
今回ご紹介するのは、口呼吸の改善に効果的なトレーニング『あいうべ体操』です。
このトレーニング方法は、みらいクリニックの今井一彰先生が考案された画期的な体操です。
この体操を継続していくことで「舌力」がつくことで口呼吸から鼻呼吸に改善していくことができます。
やり方は次の4つの動作を繰り返すだけなのでとても簡単です。
(1)「あー」と口を大きく開く
(2)「いー」と口を大きく横に広げる
(3)「うー」と口を強く前に突き出す
(4)「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
(1)~(4)を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます
※声は出しても出さなくてもどちらでも構いません。
○こんな方におすすめ
・口がいつも開いている
・何となく疲れやすい、だるい、やる気が起きない
・手軽に、いつでもどこでも出来る健康法が知りたい
・アレルギー性疾患(花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎など)で困っている
○あいうべ体操のメリット
あいうべ体操を継続して鼻呼吸に移行することで得られるメリットは以下のようになります。
・病気の予防につながる(アレルギー性鼻炎、上咽頭炎、アトピー性皮膚炎 等)
・口腔トラブルを予防できる(虫歯、歯周病、口腔炎症、口臭)
・歯並びや顔つきにも影響する
・精神疾患の予防にもつながる(うつ、集中力低下、慢性疲労感 等)
・いびきの改善
顔を動かすことで顔表面の温度も上昇します。1分間のあいうべ体操(約10回)をやるだけで60分後の表面温度が上昇していることが確認できています。
さらに続けていくうちに自然に鼻で呼吸できるようになり、アレルギー性疾患等の症状が改善したり舌筋肉の垂れ下がりを予防することで顎回りがシャープになるなど顔つきにも影響していくことがあります。
○関連リンク
みらいクリニック:あいうべ体操
https://mirai-iryou.com/aiube/
記事監修
みらいクリニック 院長 今井一彰先生
メディカルエンターテイナー
みらいクリニック 院長
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長
平成 7年 | 山口大学医学部卒業 |
平成 7年 | 山口大学医学部救急医学講座入局 |
平成 9年 | 麻生飯塚病院 総合診療科・漢方診療科 |
平成13年 | 山口大学医学部附属病院 総合診療部 |
平成15年 | (医)清仁会 林病院 内科・東洋医学専門外来 |
平成17年 | (医)樹一会 山口病院 漢方と痛みの外来 |
平成18年 | 11月 みらいクリニック開院 |
息育、口呼吸問題の第一人者として全国を講演で回る日々。
一般向けから専門家向け、幼稚園小学校から行政・企業向けなど幅広いジャンルの講演を行う。
あいうべ体操、ゆびのば体操の考案者でもあり、Tv出演、マスコミにも広く取りあげられる。漢方治療のほか上咽頭炎治療(Bスポット)も行う。