風邪予防はうがい頻度をあげて効果的にウイルスブロック

風邪の予防で気を付けていることとして、うがいは誰もが知るウイルス対策ができる方法なのではないでしょうか。

風邪の予防だけではなく新型コロナウイルス予防にも最適な方法の一つであるうがいですが、具体的にどのような効果があるかをご存じですか?

うがいは大事なこととなんとなくわかっていながらも、どのような状況でうがいをするべきかを理解している人は少ないので、適切な頻度でのうがいができていない場合があります。

さらに、寒くなり風邪などが流行する時期はうがいだけではなく手洗い、鼻うがい、部屋の換気や温度、湿度の調節をすることで、よりウイルス対策を効果的に行うことができます。

そこでこの記事では、うがいが風邪予防に効果的な理由や注意するポイントとともに、うがい以外にも効果のあるウイルス対策についてご紹介します。

うがいが風邪予防に効果的な理由や注意するポイント

京都大学の研究グループが発表した結果によると、帰宅して行ううがいには、風邪の発症を4割減少させる効果があります。

さらに、市販のうがい薬を使うより、水道水で行ううがいの方が風邪予防には効果があるという研究結果を発表しています。

しかし、実際うがいには具体的にどのような効果があり、どんな方法で行うのが良いのか、どのくらいの頻度で行うと良いかなどをご存じでしょうか?

うがいには、異物を洗い流してくれるという効果以外にも、保湿効果があります。また、うがいは適切なうがい方法と適切なタイミングで行うことで、より効果的に風邪を予防することができます。

まずは、うがいが風邪予防に効果的な理由や注意するポイントについてご紹介します。

のどについた異物を洗い流す

口や鼻から異物が侵入すると、まず粘膜に付着します。のどの奥には異物を吸着させる粘膜と、その異物を体外へ運び出す繊毛があり、体内に異物が侵入しないようにする防衛機能が備わっています。

しかし、その防衛機能を突破して細菌やウイルスが体内に入ってしまうと、風邪を引いてしまいます。

うがいは、異物が粘膜に溜まっている状態で洗い流すことができ、体内に入ることを防ぎます。

のどを保湿する

前途したように、のどの奥や鼻の奥には粘液と繊毛があり、それらが体を守る防衛機能を果たしています。

気温が低くなり空気が乾燥すると、繊毛に付いた異物を押し出すという機能が弱まって、結果的に防衛機能が弱まることに繋がります。

うがいはのどを保湿することができるので、のどにうるおいが与えられて繊毛の働きが活発になり、風邪を予防することができます。

正しいうがいの方法

ブクブクと口をゆすいでからのどの奥でガラガラとうがいをするのが正しいうがいの方法です。以下を参考に正しいうがいを身につけましょう。

  1. まず手を綺麗に洗う
  2. 口に水を含みブクブクと口の中をゆすぐ
  3. 口に水を含みガラガラと15秒のどの奥のうがいをする
  4. 最後にガラガラうがいを15秒繰り返す

最初は口の中をブクブクとゆすいで、口の中にあるさまざまな菌を外へ排出します。その状態でガラガラうがいを2回繰り返して、のどの奥の細菌やウイルスを排出させます。

手を洗っていない状態でうがいをしてしまうと、手についているウイルスが水と一緒に口の中に入ってしまいます。うがいを始める前に後述する手洗いの方法で、手についている細菌やウイルスをしっかり洗い流しましょう。

また、うがいをしたあとにそのまま水を飲み込むのはやめましょう。せっかく洗い流そうとしている細菌やウイルスが体内に入って胃腸炎などになってしまう恐れがあります。
うがいは頻度をあげるのがおすすめ
うがいはどのくらいの頻度で行えばよいのか?と疑問を持っている方も多いですよね。うがいをすべきタイミングは以下のような状況です。

  • 外出先から帰宅したとき
  • 食事の前
  • 掃除をしたあと
  • 乾燥が気になるとき
  • のどに違和感を感じるとき

外出先から帰宅したときのうがいは一般的ですが、食事の前や掃除をしたあとなどのシーンでうがいをするという習慣はなかなかないですよね。

食事まえのうがいはのどの奥についた細菌やウイルスを飲み込んでしまわないために、掃除あとのうがいは掃除で細菌やウイルスを吸い込んでいる場合があるので、このタイミングでのうがいをおすすめします。

しかし、うがいはこまめに行ったほうが良いという一方で、やりすぎてしまうと正常な粘膜も洗い流してしまったり、のどを痛めてしまう可能性もあるので注意しましょう。

うがい以外に効果的なウイルス対策

うがいがウイルス対策に良いということがわかっていただけましたか?

うがいの効果でのどの奥についてしまった細菌やウイルスを洗い流すことは可能ですが、実は鼻とのどの奥にある上咽頭という部分までは、うがいでは洗い流せません。

うがいをするだけではウイルス対策は不十分と言えます。

そこで、うがいと共に行ったほうが良いウイルス対策を3つご紹介します。

鼻うがい

鼻うがいは、鼻とのどの奥にある上咽頭という部分についた細菌やウイルスを洗い流すことができるうえに、頑固な鼻水や花粉、ホコリ、PM2.5なども綺麗に洗い流す効果があります。

市販の鼻うがい用器具と洗浄液のもとを使って簡単に行うことができますが、家庭にあるものでも鼻うがいを行うことは可能です。

家庭にあるもので鼻うがいを行うときは、生理食塩水を用意洗浄液を作ります。1Lの水に対して0.9gの塩を溶かし生理食塩水を作り、一度に200~300ccの量を使いましょう。

生理食塩水を使うことで、洗浄液と体液の塩分濃度が同じくらいになるので、鼻の中がツーンとするような痛みを感じることもなく鼻うがいを実施することができます。

以下のような手順で鼻うがいを行います。

  1. 顔を下に向けて鼻洗浄器具を鼻に差し込む
  2. ゆっくり生理食塩水を鼻に流し込む
  3. もう片方の鼻の穴から生理食塩水を出す

鼻洗浄器具は市販されているので簡単に用意することができます。また、鼻うがいは簡単にできるウイルス対策ですが、注意すべき点もあります。

  • 上を向かない
  • つばを飲み込まない
  • 洗浄後に強く鼻をかまない

これらを行ってしまうことで耳に洗浄液が流れてしまい、中耳炎になってしまう可能性があります。注意点を守り、正しく鼻うがいを行いましょう。

手洗い

風邪のウイルスは、手から体内に入ることが多いと言われています。ドアノブ、つり革、エスカレーターの手すり、ボタンなどを触った手で自分の目、口、鼻を触ってしまうことでウイルスが体内に侵入してきます。

手洗いは外から帰宅したとき、トイレの後、調理前、食事前など、手にウイルスがつく可能性のある行為や、手が口や鼻に触れる行為の前に行いましょう。

正しい手洗い方法は以下の手順となります。

  1. 流水で手を濡らす
  2. 石鹸をしっかり泡立てる
  3. 手のひら、手の甲、指の間をこすり合わせて洗う
  4. 親指を反対の手でねじるように洗う
  5. 指先と爪の間を手のひらの上でこするように洗う
  6. 手首を反対の手でねじるようにして洗う
  7. 流水でしっかり洗い流す
  8. 清潔なタオルでしっかりふき取る

石鹸はしっかり泡立てて、手のしわの間にも泡がいきわたるようにしましょう。このように正しい手洗いをすることで30秒程時間がかかるので、時間をカウントしながら手洗いをするのもおすすめです。

部屋の換気と温度・湿度管理

部屋の空気と外の空気を入れ替える換気や、部屋の中の湿度を快適な状態に保つことも、ウイルス対策に繋がります。

部屋の換気

換気をするときは、空気の通り道をしっかり作ってあげるようにしましょう。窓がいくつかある場合は、2箇所の窓を対角線に開けることで効率よく換気ができます。

また、窓から風が入ってこないと感じたら、窓を空ける幅を小さくすることで風速を速くすることができます。

マンションなどに備わっている24時間換気はONにしておくことで、空気が入れ替わる仕組みになっているので活用しましょう。

温度・湿度管理

理想とされる部屋の温度と湿度は、温度20~26℃で湿度40~60%とされています。

一般に風邪のウイルスは低温低湿状態で活動が活発になります。また、低温低湿状態は鼻やのどの粘膜を刺激してしまうので、風邪をひきやすくなります。

反対に気温や湿度が高い状態だとダニやカビが発生しやすくなり、80%以上の湿度は人が不快感を感じるため高すぎにも注意が必要です。

温度、湿度を理想とされる数値に保ち、快適な生活環境を作りましょう。

まとめ

うがいが風邪予防に効果的な理由や注意するポイントとともに、うがい以外にも効果的なウイルス対策についてご紹介しましたが、参考になりましたか?

うがいはのどの奥についてしまった細菌やウイルスを洗い流す効果や、のどをうるおす効果があります。

正しくうがいをして、効果的にウイルス対策をしましょう。

また、うがいだけではなく鼻うがい、手洗い、部屋の換気や温度、湿度の管理を行うことでより徹底したウイルス対策になります。

特に鼻うがいは簡単にできて効果が期待できる方法なので、注意点に気を付けながら毎日の日課にしてみて下さいね。

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