花粉症と風邪の症状チェックとアレルギー性鼻炎に効果的な3つの予防策を紹介
花粉が飛散する時期になると、くしゃみが止まらなくなったり、鼻水が出たりと体調が崩れてしまうことはありませんか?
花粉シーズンは春先だけではありません。アレルゲンである花粉は、季節を問わず年間を通して飛散しています。
花粉症はアレルギー性鼻炎という病気の一種です。ハウスダストやホコリによってアレルギー反応が引き起こる症状と同じ病気と考えてよいでしょう。
花粉症と風邪は似たような症状が現れます。しかし、見た目だけでの判断は難しく、対処に迷われる方も多いのではないでしょうか。
花粉症と風邪の自分でできる症状チェックを行うことで、効果の期待できる対処法を迷うことなく活用できます。
また、花粉症の症状を和らげる効果的な予防策を日常生活の日課にすることで、つらい症状に悩むことが少なくなり、くつろぎのある時間を過ごせるでしょう。
本記事では、花粉症と風邪の違いが判断できる症状チェック、花粉症やハウスダストによって引き起こされるアレルギー性鼻炎に効果的な3つの予防策についてご紹介します。
花粉症と風邪の区別にお悩みの方、花粉症の予防策をお探しの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
花粉症と風邪の症状チェック
春先の花粉シーズンではないときに、鼻や喉に何かしらの症状が出たときは風邪だと判断してしまうこともありますが、花粉症も鼻や喉に症状が現れるため区別が付きにくいです。
しかし、花粉症と風邪とでは、くしゃみの出かたや鼻水の状態などの症状の特徴が異なるため、見極めるポイントがあります。
ここでは、花粉症と風邪のそれぞれの症状の出かたと状態についてご説明します。
花粉症
花粉症は、毎年同じ時期に起こる「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれる病気です。アレルゲンである花粉が、鼻や喉、目の粘膜に付着することで、くしゃみ、鼻水、咳といったアレルギー症状が現れます。
とくに鼻や目だけに症状が出る場合は、花粉症が発症していると考えてよいでしょう。
花粉症の症状を引き起こす花粉は、季節によって植物の種類が変わるため、春先のスギ花粉やヒノキ花粉にだけアレルギー反応を起こしたり、夏や秋に花粉を飛散するブタクサやイネのような植物によってアレルギー反応を起こす方もいます。
以下のような症状が見受けられた場合は、花粉症だと判断してよいでしょう。
- サラサラした粘り気のない鼻水が出続ける
- 鼻の粘膜が腫れて起きた鼻づまり
- くしゃみが止まらない
- 目のかゆみや充血
- 痰がからまない乾いた咳が出る
- 喉のかゆみ、イガイガ
- 肌の乾燥やかゆみ
- 長期間続く
花粉症は、ある一定条件が変わることで発症することも多くあります。
部屋の中で過ごしているときは症状が出ていなくても、外出した途端くしゃみや鼻水などの症状が出始めることがあります。
就寝前に、鼻づまりが毎日発症したり、場所や時間によって症状が現れることも花粉症の特徴です。
花粉症は鼻や目だけの症状に限らず、喉にも悪影響を及ぼします。
個人差はありますが、花粉症を発症してしまう時期は、喉の免疫機能の過敏性が高まり、痰のからまない咳が出ることがあります。また、喘息のある方は、症状が悪化してしまう可能性があるため注意が必要です。
風邪
風邪は季節を問わず、ウイルスや細菌が体内に入り込み感染することで発症する病気です。
花粉症と症状は似ていますが、症状の出かたや状態に違いがあるため判断に困らないように覚えておくとよいでしょう。
風邪は以下のような症状が出ます。
- 37〜38℃の微熱
- 粘り気のある鼻水
- くしゃみは出るが続かない
- 数日間続く鼻づまり
- 喉に痛みや腫れが現れる
- 痰がからんだ咳
- 1週間程度で治る
風邪は、ウイルスや細菌が鼻や口から入り込み、気管の粘膜に付着することで感染します。風邪は症状が進むと、熱っぽさや、だるさといった体全体の不調が出始めます。
花粉症も風邪も同じように鼻水は出ますが、風邪の場合は症状が続くと粘着性のある鼻水が作られ、鼻づまりや痰の原因となります。
風邪と花粉症の大きな違いは、風邪は目に症状が現れないことです。風邪は、目への影響がほとんど伴わないため、目にかゆみや充血が出始めたら花粉症と判断してよいでしょう。
アレルギー性鼻炎に効果的な3つの予防策
花粉症の症状を抑えるために、ドラッグストアや病院で処方された即効性のある薬を服用することも大切ですが、眠さを伴うような副作用が気になる方も多いのではないでしょうか。
アレルギー性鼻炎でもある花粉症に効果的な予防策を毎日の日課にすることで、症状が軽くなり快適な時間を過ごすことができます。
また、アレルギー性鼻炎は花粉のようなアレルゲンだけでなく、ホコリやハウスダストなどによって症状が現れる「通年性アレルギー性鼻炎」もあるため、年間通して症状に悩まされる方にとってもアレルギー性鼻炎の予防策はおすすめです。
ここでは、アレルギー性鼻炎に悩む方におすすめの3つの予防策をご紹介します。ぜひ、生活の一部に取り入れて症状を軽くしていきましょう。
鼻の中を清潔にする鼻うがい
鼻うがいとは、洗浄器具と洗浄液を使って、鼻の中と鼻の奥にある気管をきれいに洗浄する予防策です。
息を吸ったときに鼻から入り込んだ花粉やハウスダスト、鼻の粘膜に付着したウイルスや細菌も排出できる予防策で、インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染率の高い病気にも効果が期待できます。
鼻うがい専用の洗浄器具と洗浄液は、市販されているため準備もしやすく、持ち運びしやすい洗浄器具もあるため、自分に合った種類を選べることがメリットの1つです。
洗浄器具と洗浄液のもとの準備ができたら、以下のような手順で鼻うがいを行いましょう。
- 前傾姿勢になり顔を斜め下に向ける
- 片方の鼻から洗浄液をゆっくり流し込み、反対の鼻から出す
- 反対の鼻も同じ洗浄方法を繰り返す
1回の鼻うがいに必要な洗浄液の量は、200〜300cc程度です。鼻うがい用の洗浄液は、水と食塩を使って自分で作ることも可能ですが、まだ鼻うがいに慣れていない方は市販の洗浄液を使うことをおすすめします。
鼻うがいを行う際には、気をつけるべきポイントもいくつかあります。以下のようなやり方はしないように注意しましょう。
- 真水や水道水は使わない
- 鼻うがい中に顔を上げない
- 洗浄液や唾を飲み込まない
- 鼻の中を洗浄後に強く鼻をかまない
- 鼻うがいの回数を1日に3回以上行わない
- 1度に使用する洗浄液の量を増やしすぎない
鼻うがいは間違ったやり方をすると、中耳炎を引き起こしたり、鼻の粘膜を痛める恐れがあるため、正しい鼻うがいを行うようにしましょう。
自宅をきれいにする
アレルギー性鼻炎の原因である花粉やハウスダストなどは、人の出入りが多い場所に多く存在します。アレルギー性鼻炎にお悩みの方は、とくに普段過ごすことが多い自宅の部屋でのアレルゲン対策が必要です。
外では症状が出ていなくても、部屋にいると鼻水や鼻づまりなどの症状が止まらない場合は、自宅にハウスダストや花粉が多く存在している可能性があります。
以下の、予防策を駆使して、自宅に花粉やハウスダストが入り込まないようにしましょう。
- 洗濯物や布団を外干ししない
- 床掃除は朝のみ行う
- 粘着シートを使い、洋服についた花粉やホコリを取り除く
- 風の弱い朝と夜にしっかり換気する
- 部屋の中をしっかり加湿する
- 静電気を起こす電化製品周辺の掃除をしっかり行う
アレルゲン対策には花粉やハウスダストを部屋の中に入れないことが、なによりも大切です。
玄関先で洋服についたアレルゲンを粘着シートを使って取り除いたり、洗濯物や布団を部屋干しするなど工夫が必要です。
花粉やハウスダストは、空気中を浮遊しています。とくに部屋が乾燥していると、空気中を漂っている時間が長くなるため、加湿器を使い、花粉やハウスダストに水分を含ませることで重くなり床に落とすことができます。
床に落ちた花粉やハウスダストは、フローリング用のウエットシートや掃除機で除去できますので、部屋の中をしっかり加湿することを心がけましょう。
腸内の免疫機能を整える
アレルギー性鼻炎の症状を悪化させないためには、体の免疫機能を整えることもとても大切です。
現代では、加工食品や添加物を含む食事をより多く摂ってしまうことで、免疫機能が低下しやすくなり、アレルギー性鼻炎を発症してしまう可能性が高まります。
アレルギーの症状によいとされる栄養素を含む食事をバランスよく取ることで、アレルゲンに対する免疫機能が高まり、症状が出にくくなります。
実は、体の免疫機能の60%以上が腸に集中しています。免疫機能を活性化させるには、腸内に住む善玉菌を増やし、腸内環境を整えることを優先するとよいでしょう。
腸内環境をよくする食べ物や飲み物は、以下の通りです。
- 善玉機を含んだ味噌、ヨーグルト、キムチ
- 善玉菌を育てる玉ねぎ、きな粉、根菜
- 善玉菌を活発化させるワカメ、ひじき、イモ類
食べ物や飲み物でのアレルギー対策は、薬のように即効性はありません。花粉シーズンが訪れる前から、アレルギーの症状に効果的な栄養素をしっかり摂取して、腸内の免疫機能を整えて対策を取りましょう。
まとめ
本記事では、花粉症と風邪の症状の違い、アレルギー性鼻炎に効果的な3つの予防策についてご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?
花粉症と風邪は似ている症状があるため、判別することを難しく感じますが、症状の出かたと状態には明確な違いがあるため、違いを見極めるポイントを知ることで正しい治療を行えます。
また、アレルギー性鼻炎に効く予防策を生活の一部として習慣化することで、花粉症の症状を和らげることができます。
予防策として紹介した「鼻うがい」「自宅をきれいにする」「腸内環境を整える」ことは生活習慣として自分に合ったペースで取り入れてみてください。
しかし、花粉症やアレルギー性鼻炎も急に症状が悪化したり、重症化することもあります。そんな時は、即効性のある薬に頼ることも応急処置として大切です。
体調がつらいときや、症状が悪化したときなど、どうしても必要なときに適度に薬を服用していきましょう。