インフルエンザで辛い鼻水をスッキリさせる5つの方法

毎年冬に流行するインフルエンザは、全身に症状が出ることもあり予防接種を受けていても油断できない疾患の一つです。

インフルエンザの代表的な症状は高熱が出ることですが、風邪のときのように鼻水が止まらない、鼻が詰まるといった鼻の症状も出ます。

鼻に症状が出ると、寝つきが悪くなり体を休めることができずに、インフルエンザの治りも遅くなってしまいますよね。

そこでこの記事では、インフルエンザの症状や感染経路、治療法とともにインフルエンザのときに辛い鼻水をスッキリさせる方法をご紹介します。

インフルエンザ以外でも鼻の症状が強く出る風邪のときなどに役立つ方法なので、是非参考にしてみて下さいね。

インフルエンザとは

インフルエンザ 鼻水

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで起こる感染症で、人に感染するインフルエンザはA型、B型、C型の3種類です。

インフルエンザウイルスは、2種類のタンパク質の組み合わせから100種類以上もの亜型が存在し、多様性を持っています。

毎年流行するインフルエンザの亜型が違うため、以前に同じ亜型のインフルエンザに罹ったとしても、その年に流行している亜型と同じ免疫を持っていないとインフルエンザに罹ってしまいます。

日本国内では12~3月に流行するインフルエンザは、短い期間で多くの人に感染し、季節性インフルエンザの感染者数は毎年約1,000万人とされています。

また、インフルエンザは重症化するとインフルエンザ脳症や重症肺炎になってしまうことがあり、注意が必要です。

まずは、インフルエンザの症状や感染経路、治療法をご紹介します。

インフルエンザの症状

インフルエンザに罹ると、以下のような症状が急速に、同時に現れます。

  • のどの痛み
  • 鼻水
  • 高熱
  • 頭痛
  • 関節痛
  • 筋肉痛
  • 全身のだるさ

インフルエンザに感染すると、1~4日の潜伏期間を経て発症し、風邪の症状と同じような症状が出ますが、インフルエンザの場合は38℃以上の高熱が出ることと、急速に症状が悪化していくことが特徴です。

また、全身のだるさが表れるため熱が下がってもだるさが残り、なかなか症状が治まらないということもあります。

さらに、小児はインフルエンザ脳症を、高齢者や免疫力が低下している方は重症肺炎など、重症化してしまうと命の危険を伴います。

感染経路

インフルエンザの感染経路は3つあると考えられています。

  • 接触感染
  • 飛沫感染
  • 空気感染

接触感染はインフルエンザに感染した人が咳やくしゃみを手で押さえたあとに、ドアノブやスイッチ、つり革などに触れたときにウイルスが付着し、それらを触ってしまった人が、更にその手で鼻や口を触ることでウイルスが体内に入り込むことを言います。

飛沫感染はインフルエンザに感染した人が咳、くしゃみをしたときに飛んだウイルスを、他の人が口や鼻から吸い込むことでウイルスが体内に入り込みます。

さらに新型コロナウイルスの感染経路としても注目されている空気感染は、飛沫で飛んだ水分が蒸発して小さな粒子(エアロゾル)となり、空気中に浮遊していると考えられていて、この粒子を吸い込むことでウイルスが体内に入り込みます。

治療法

インフルエンザに罹ったら、治療は抗インフルエンザウイルス薬で行われます。

抗インフルエンザウイルス薬は、発症から48時間以内に使用することで、ウイルスの増殖を抑え、辛い症状を緩和させることができる薬です。

よく使用されるインフルエンザの薬はタミフル、ラピアクタ、イナビル、リレンザなどです。症状がなくなっても処方された薬をしっかり最後まで飲み切ることが重要です。

辛い鼻水をスッキリさせる方法

インフルエンザ 鼻水

インフルエンザに罹ったら、48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬を服用することが重要ですが、薬を服用しても鼻水が治まらず辛いというときには、以下の方法を試すことで鼻水や鼻詰まりの症状を緩和させることができます。

ここからは、インフルエンザのときに辛い鼻水をスッキリさせる方法をご紹介します。

鼻うがい

鼻うがいは鼻の奥に詰まっている鼻水をスッキリ洗い流すことができる方法です。市販の鼻うがい用の洗浄液のもとと、鼻うがい器具を使って行うのがおすすめです。入手が困難な場合には自分でも作ることができますが、塩分濃度を間違えてしまうと痛みが生じるので気を付けましょう。

鼻に水が入るとツーンとして痛いのでは…という不安を持っている方も多いのですが、鼻水と同じ浸透圧の食塩濃度0.9%の生理食塩水を作ることでその不安は解消されます。

1lの水に対して9gの食塩を溶かした生理食塩水を、一回の鼻うがいでは200~300cc使用します。

鼻うがいは以下のような方法で行います。

  1. 顔を斜め下に向けて鼻洗浄器具を差し込む
  2. ゆっくりと生理食塩水を鼻に流し込む
  3. 反対側の鼻から生理食塩水を出す

生理食塩水は、吸い込むのではなく流し込むようにしましょう。吸い込んでしまうと耳に生理食塩水が流れ込み、中耳炎になってしまう危険があります。

また、鼻うがいをするときは以下の点に注意して行いましょう。

  • 上を向かない
  • 生理食塩水と一緒につばを飲み込まない
  • 洗浄後に鼻を強くかまない
  • 一日に何度も行わない(1~2回程度にする)

これらのことを行ってしまうと、中耳炎になってしまう危険があるため注意が必要です。注意点を守って鼻うがいを行うようにしましょう。

また、一日に何度も行うことは、鼻腔内を傷つけてしまう可能性がありかえって危険です。1日1~2回程度にして、効果的に鼻うがいを行いましょう。

加湿

部屋が乾燥している状態だと、鼻腔粘膜が刺激されることによって鼻水が出やすくなります。部屋の湿度は40~60%に保つことが重要です。

部屋の加湿をするには以下のような方法があります。

  • 加湿器を使う
  • 部屋の中に濡れタオルを干す
  • 浴室にお湯をためる
  • お湯を沸かす

加湿器を使うのが一般的ですが、加湿器が無い場合は濡れたタオルを干したり、浴室にお湯をためてドアを開けておいたり、キッチンでお湯を沸かすことでも部屋の加湿をすることができます。

また、部屋の加湿は鼻水対策だけではなく、家族にインフルエンザを移さないためにも重要です。空気が乾燥していると、せきやくしゃみなどで出た飛沫が勢いよく遠くまで飛んでしまいます。

さらに、インフルエンザウイルスは水分を帯びると床に落ちるため、空気感染しづらくなるので、家族への感染対策のためにも、インフルエンザに罹ったら部屋の湿度を40~60%に保つように心がけましょう。

脇の下を刺激する

脇の下の交感神経を刺激することで、鼻甲介の血管を収縮させることができ、一時的に鼻の詰まりを解消させることができます。

右の脇を刺激すると左の鼻が、左の脇を刺激すると右の鼻が開くので、鼻水や鼻詰まりがひどいときに脇の下に20秒ほどペットボトルを挟んで刺激してみましょう。

この方法は一時的に鼻の通りが良くなる方法なので、持続性はないですが寝つきが悪いときなどに行うことで、鼻水や鼻詰まりを気にせず寝付くことができます。

鼻に蒸しタオルをあてる

鼻に蒸しタオルをあてることで、鼻水や鼻詰まりの症状を緩和することができます。蒸しタオルは、濡れたタオルを絞って電子レンジに1分ほどかければ用意できます。

また、マスクや濡れマスクをすることで鼻腔を保湿することでも、鼻水や鼻詰まりに効果的です。濡れマスクは市販のものを使っても良いですし、マスクの下に濡れコットンを挟むことでも作ることができます。

ツボを押す

鼻水や鼻詰まりがひどいというときに症状を和らげることができるのは「鼻通(びつう)」というツボです。

小鼻のカーブが始まる部分の鼻の両側にあるツボで、中指をあてて強めに揉むような感じで押すことで、鼻の症状を緩和させることができます。

1回3秒を10回繰り返してみましょう。鼻水や鼻詰まりが気になるときに手軽にできる解消方法です。

まとめ

インフルエンザの症状や感染経路、治療法とともにインフルエンザのときに辛い鼻水をスッキリさせる方法をご紹介しましたが、参考になりましたか?

インフルエンザは発症してしまうと全身に症状が現れるため、熱が下がっても辛さが残るような病気です。

その中でも辛い症状と言えるのが、鼻水や鼻詰まりです。寝つきが悪くなるだけではなく、鼻水のせいで頭痛を併発することもあります。

鼻水を解消する一番の方法は鼻うがいです。鼻うがいを行うことで、鼻の奥まで綺麗に洗い流すことができるので、鼻水や鼻詰まりの症状を緩和させることができます。

また、鼻うがいは鼻の奥についている細菌やウイルスを洗い流すこともできるので、ウイルス対策として日常的に行うことで、インフルエンザ予防にもなります。

記事内でご紹介した注意点を守りながら、正しく鼻うがいをすることでインフルエンザの予防にも役立ちます。

今回ご紹介した鼻水の解消方法は、インフルエンザのときだけではなく花粉症や風邪のときにも役立つ方法です。

辛い鼻水の症状に悩まされているという方は、ぜひ参考にしてみて下さいね。

 

関連記事一覧