副鼻腔炎の痰がもたらす不調のメカニズムと5つの対処法を紹介

副鼻腔炎は、風邪やアレルギー性鼻炎の症状と非常に似ているため、発見が遅れてしまうことがあります。

とくに日本人の25%が花粉症持ちでアレルギー性鼻炎の方が多いことや、季節の変わり目に風邪をひく方が多いことも、副鼻腔炎を発症していても発症に気づきにくい要因となっています。

そんな副鼻腔炎の症状の中でも、「朝起きたときに痰がからんだような咳が出る」「喉に痰がからみ不快感を感じる」などの痰が招く不調で、お悩みの方も多くいらっしゃいます。

この記事では、副鼻腔炎を発症すると現れる痰について、痰がもたらす不調を解消する5つの対処法など、副鼻腔炎の症状の中でも「痰」に焦点を当ててご紹介します。

副鼻腔炎についてきちんと理解したうえで対処することで、発症していることに早く気づき、副鼻腔炎が引き起こす痰の不調を解消することができます。

副鼻腔炎で現れる痰について

副鼻腔炎で現れる痰

副鼻腔炎とは、頬や目と目の間にある副鼻腔という空洞に膿や鼻水が溜まり、炎症が起きる病気です。

副鼻腔は、鼻腔と繋がっている通り道でもあり、鼻水や分泌物などの異物を排出する役割を持っています。

副鼻腔が発症すると、喉にも影響があります。喉に痰がからんだり、痰がからむような咳が出るなどの症状が多く現れている場合、喉からくる風邪だと判断してしまいますが、実は副鼻腔炎の症状が、喉に広がっている可能性も十分に考えられます。

はじめに、副鼻腔炎がもたらす痰が出る原因と、副鼻腔炎や痰と深い繋がりがある「後鼻漏」についても一緒に詳しくご紹介します。

副鼻腔炎の原因と症状

副鼻腔炎になる原因は、風邪などのウイルスや細菌が鼻の粘膜に付着し炎症を起こすことで症状が発症します。

そのため、鼻風邪を長引かせていたり、花粉症などのアレルギー性鼻炎を持っている人が発症するケースが多くあります。

下記のような症状が見られたら、副鼻腔炎を発症している可能性があります。

  • 粘り気のあるドロドロした鼻水
  • 頭痛
  • 目のあたりが痛む
  • 匂いが分からなくなる
  • 鼻づまりが治らない
  • 鼻水が喉に落ちる
  • 痰がからむような咳が出る

 

副鼻腔の炎症が続くと、副鼻腔に「鼻茸(ポリープ)」と呼ばれるものができることがあります。鼻茸は、鼻づまりで炎症を引き起こす原因になったり、匂いがわからなくなるなどの嗅覚障害を引き起こすことがあるため、病院での診察が必要です。

副鼻腔炎の患者に多い後鼻漏とは?

副鼻腔炎を発症している人は、後鼻漏の症状が多くみられます。

後鼻漏とは、鼻をかんでも鼻水が前方から排出されず、鼻から喉の奥に絶えず鼻水が流れこむ症状です。

健康な方でも、鼻水が鼻から喉に流れているため、無意識のうちに飲み込んでいます。後鼻漏自体は病気ではなく、健康な方でも生じている生理現象です。

しかし、副鼻腔炎の影響で作られた粘着性のある鼻水が喉に流れると、喉の粘膜に鼻水がこびりつき、喉に痰がからむ原因となります。また、粘着性のある鼻水は菌を含んでいる可能性もあるため、炎症を起こす原因にもなるため注意が必要です。

後鼻漏の対処を怠った場合のデメリット

後鼻漏は痰がからむ原因として大きく関係していますが、後鼻漏の対処を怠ると痰がからむ以外にもさまざまな症状が引き起こります。

  • 痰の吐き出し
  • 喉の違和感、不快感
  • 喉の痛み
  • 咳き込み、咳払い
  • 不安定な呼吸
  • 睡眠不足
  • 食欲の低下
  • 首や肩のこり
  • 倦怠感

 

副鼻腔炎が原因で引き起こった後鼻漏は、喉への影響だけでなく、症状が悪化すると食事、睡眠、体全体へと影響を及ぼします。

喉に痰がからむことは、喉の違和感、不快感だけでなく食欲や睡眠の質の低下に繋がります。

後鼻漏は日常生活に大きく影響を及ぼす可能性があるため、対処を怠らず治療を進めましょう。

副鼻腔炎がもたらす不調を解消する5つの対処法

副鼻腔炎の対処法

副鼻腔炎によって喉に痰がからむことは、日々の生活の質を下げる原因となります。生活の質を下げないためにも、自分でできる対処法を日課にすることが大切です。

副鼻腔炎の症状を解消する対処法を生活に取り入れることは、食事、睡眠の質を上げるだけでなく、仕事やプライベートを充実させるため非常に重要です。

ここでは、副鼻腔炎によって引き起こる不調を解消するための対処法を5つご紹介します。

鼻うがいを行う

鼻うがい専用の洗浄器と洗浄液のもとを使い、直接鼻の中を洗い流す鼻うがい。

鼻うがいが、鼻の病気に対し、どのような効果があるのかあまり知られていません。痛い、苦しいといったイメージをお持ちの方が多くいらっしゃいます。

鼻うがいは、つらい鼻水や膿を洗い流し、副鼻腔炎など鼻の病気の症状を緩和させることができる効果のある鼻の病気の対処法です。

それだけではなく、風邪の予防や、花粉症の原因である鼻に付着する花粉を洗い流すことができるなどの利点があります。

鼻うがいの方法はいくつかありますが、鼻洗浄器と洗浄液のもとがセットになっているものが市販されています。市販されているキットを使用すれば、鼻うがいを行ったことがない人も安心して鼻うがいを行うことができます。

洗浄器具と洗浄液のもとを揃えたら、以下のようにして鼻うがいを行いましょう。

  1. 洗浄器と200〜300ccの洗浄液のもとを用意する
  2. 「あー」と声を出しながら、鼻の中に洗浄液を流し込む
  3. 流し込んだ鼻の反対側の鼻から洗浄液を出す
  4. 逆の鼻も同様に行う

直接鼻に流し込む行為が、痛そう、難しそうなどのイメージをお持ちの方は、スプレータイプの洗浄器具で挑戦してみることをおすすめします。

アルコール摂取を控える

副鼻腔炎を発症しているときは、アルコールの摂取量に気をつけましょう。

アルコールには血管を拡げる作用があるため、摂取しすぎてしまうと鼻の粘膜が腫れ、鼻づまりを悪化させてしまう恐れがあります。

鼻づまりによって鼻腔に、鼻水や異物が溜まり、粘性がある鼻水が喉に流れ、喉の粘膜に鼻水が付着することが痰の原因になります。

とくに鼻の不調時や鼻づまりが悪化しているときは、飲酒を控えるようにしましょう。

鼻を温める

鼻を温めることで、鼻の中を適度に湿らせると同時に、血行が良くなるため鼻の通りを良くすることができます。

自宅で簡単にできる鼻カイロを使って鼻を温めることで、副鼻腔炎が引き起こすつらい鼻づまりの解消や溜まった膿の排出を促します。また、鼻水に湿度が加わることで、サラッとした水のような鼻水になるため喉に鼻水が付着することを防ぎます。

  1. 水で濡らしたタオルを軽く絞る
  2. 電子レンジで30秒から1分ほど温める
  3. 眉間から鼻の穴までの鼻周辺にタオルを当てる
  4. 鼻呼吸を繰り返す

鼻カイロは上記の手順で手軽に行うことができるので、症状がひどい場合だけでなく、朝と夜に行うことがおすすめです。

夜の寝ている間に痰は喉に流れやすいため、朝の起床時には痰がからむような咳が出やすくなります。また、鼻づまりを放置したまま寝ようとすると、睡眠の質が低下してしまう恐れがあります。鼻カイロで鼻を温めるようにしましょう。

室内の室温と湿度を調整する

副鼻腔炎の症状を悪化させない環境を作ることも大切です。鼻にやさしい室内環境は、室温20〜24℃、湿度50〜60%といわれています。

とくに、室内の空気の乾燥には注意が必要です。室内の空気が乾燥していると、鼻水からも水分が奪われるため、鼻づまりを起こしやすくなります。

空気の乾燥は、鼻づまりだけでなく鼻や喉の粘膜の働きを悪くするため、鼻や喉の症状が悪化すると同時に、ウイルスや細菌に感染するリスクも高くなります。

エアコンなどの室内を暖める家電製品を稼働させているときは、室内が乾燥しやすいため、加湿器などを室内の真ん中に置き、室内全体の湿度と室温が保てるようにしましょう。

体を横向きにして寝る

喉に痰が溜まると睡眠中の呼吸が不安定になり、睡眠の質が下がることがあります。また、うつ伏せや仰向けの姿勢で寝てしまうと、喉の気道を圧迫するため咳が出やすくなるので、寝るときの姿勢も注意が必要です。

体を横向きにして寝ることで、睡眠中でも喉の気道の確保ができるため、呼吸がしやすくなり咳が軽減されます。

体を横向きにしても症状が軽くならないときは、さらに上半身が少し高くなっているような姿勢にすると、症状を軽減できる効果のある対処法です。

睡眠の質の低下は、日常生活の質の低下にも繋がるため、寝るときの姿勢も対処法の一つとして試してみてください。

まとめ

本記事では、副鼻腔炎の原因と症状、副鼻腔炎によって痰ができる原因、不調を解消する5つの対処法についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

副鼻腔炎によって喉に痰ができやすくなり、さまざまな不調が起こります。副鼻腔炎の治療をせずに放置していると、喉の不調だけにとどまらず体全体、そして、日常生活にも影響が出てきてしまいます。

副鼻腔炎は病院に通い治療を受けることも大切ですが、生活の日課でできる対処法を取り入れることで、生活の質を下げることなく快適に過ごせるようになるでしょう。

対処法の一つである鼻うがいは、副鼻腔炎だけではなくウイルスや細菌を洗い流せる予防策です。世界で大流行している新型コロナウイルス感染症の予防としても、鼻うがいを生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。

副鼻腔炎や喉の不調を引き起こす痰にお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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