鼻づまりが原因で口呼吸になっていると要注意!3つの改善方法を紹介
鼻づまりが原因で口呼吸が続き、体調を崩した経験はありませんか?
鼻付近には神経が集中しており、体の健康を保つ上でとても重要な交感神経と副交感神経といった2つの自律神経が存在します。
体内の環境は2つの自律神経が上手にバランスを取ることで、適切に保たれているのですが、鼻づまりが起こり口呼吸になることで、神経が上手に働かず心と体全体に悪影響を及ぼす可能性があります。さらには、口呼吸は虫歯や歯周病を起こす原因にもなるため注意が必要です。
「すぐに治るだろう」と軽い気持ちで捉えていると、後々取り返しのつかないこともあるため、早急に鼻づまりと口呼吸を改善しなければなりません。
本記事では、鼻づまりと口呼吸が体に与える影響と、5つの改善方法をご紹介します。
鼻づまりについて
鼻づまりは、鼻や喉からくるさまざまな病気によって引き起こされる症状です。
鼻の奥に不快感を抱き、鼻呼吸がしにくくなっている場合は「鼻づまり」が起きていると考えてよいでしょう。
ここでは、鼻づまりを引き起こす病気の種類と、体へ与える影響についてご説明します。
鼻づまりを引き起こす病気の種類
鼻づまりが起こると、鼻の中の粘膜が腫れることで空気の通り道を塞ぎます。他にも、鼻水が異常に作られ固まってしまったり、鼻ポリープができて空気の通り道を塞いでしまったりとさまざまです。
慢性的な鼻づまりが起きている場合、次のような病気が関係している可能性があります。
• アレルギー性鼻炎(花粉症など)
• 風邪やインフルエンザ
• 慢性副鼻腔炎
• 慢性上咽頭炎
• 血管運動性鼻炎
これらの病気のほとんどが病原菌や、異物によって引き起こされています。
病原菌や異物は空気中を常に漂っており、鼻呼吸をすることで一緒に鼻の中に侵入します。侵入した病原菌や異物は鼻の粘膜に付着したあとに、感染したりアレルギー反応を起こしたりすることで、上記のような病気を発症し鼻づまりが引き起こされるのです。
鼻づまりが体へ与える影響
前述した通り、鼻付近には体の健康を保つための重要な自律神経があります。鼻づまりが引き起こされ、自律神経のバランスが乱れることで脳や体全体、さらには精神的な部分にも影響を与えるため注意しなければなりません。
自律神経のバランスが乱れることで、次のような症状が現れる可能性があります。
• 頭痛や頭重感
• 抜け毛
• 目の痛みや疲れ
• 耳鳴りや痛み
• 集中力の低下
• ストレス
• 不眠症やいびき
• 首や肩のこり
• めまいや不整脈
• 手足の痺れ
鼻づまりは、日常生活に多大な影響を与えます。自律神経のバランスの乱れが長期的に続くと、臓器にも影響を与える可能性が非常に高くなるため、早急に改善しなければなりません。
ストレスが多い現代社会では、自律神経が過剰に働いてしまうこともあるので、鼻づまりと重なって症状が重症化する場合もあるでしょう。
口呼吸について
呼吸の仕方をあまり気にしたことがない方も多いかもしれませんが、口呼吸による体への影響は決して小さくはありません。
口呼吸で一番問題視されるのは、虫歯や歯周病といった歯の病気です。虫歯や歯周病が発症すると歯が欠けたり抜けたりします。厄介なことに虫歯や歯周病で失った歯が完全に元に戻ることはありません。口呼吸を安易に捉えていると、それだけ危険な状態にまで進行してしまいます。
さらに、口呼吸が長期的に続くと体になんらかの異変が起きる可能性が高く、生活に支障をきたすこともあります。「呼吸ができているから大丈夫」と安心せず、口呼吸がどれだけ危険なことなのか理解することが大切です。
ここでは、口呼吸になる原因と、口呼吸が続くことで現れる症状についてご説明します。
口呼吸になる原因
口呼吸になる原因は、次のようなものが考えられます。
• 鼻づまりが起こり空気の通り道が塞がれている
• やわらかい食べ物を食べることが多くなっている
• 会話が減っている
• 激しい運動が多い
上記のように口呼吸になる原因はさまざまですが、ほとんどの場合、鼻づまりが口呼吸を引き起こす原因になるでしょう。しかし、その他の原因が複数絡み合っているケースも考えられます。
人は会話をすることで口の筋力が発達するのですが、現代社会の発展とともにスマートフォンの使用時間が増え続けています。スマートフォンを長時間使っていたり、メールで意思を全て伝えていたりして話す機会が減少していることも、口の筋力を低下させ口呼吸を引き起こす原因となっています。
さらに、やわらかい食べ物も多くなっている現代では顎の発達が低下している傾向にあります。とくに子どもは硬い食べ物よりもやわらかい食べ物を好むため、口を支える筋力が身に付かず、常に口が半開きになり口呼吸になる恐れがあります。
口呼吸が続いていると、病原菌や異物が体内に侵入しやすくなるので病気にかかりやすくなるでしょう。
口呼吸が続くと現れる症状
口呼吸が続くと虫歯や歯周病が引き起こされやすくなるのですが、口呼吸はそのほかにも、さまざまな病気の原因となる可能性があります。
口呼吸が続くことで、次のような病気や症状が現れます。
• 虫歯や歯周病
• アレルギー
• アトピー性皮膚炎
• 風邪や感染症
本来、人の鼻は病原菌や異物が体の中まで侵入しないようにフィルターが備わっています。
鼻のフィルターには病原菌や異物を捕獲する役割がありますが、口呼吸の場合はフィルターを通さず直接肺や胃に病原菌や異物の侵入を許してしまい、病気にかかりやすくなるのです。
ほかにも、口呼吸で注意すべきポイントは咀嚼機能の低下です。前述したように口呼吸は口周りの筋力の低下や、顎の発達を妨げる原因になります。
咀嚼機能が低下することによって、食べ物をしっかりと噛めず十分な栄養を摂取することができなくなります。さらに、噛むことが困難になれば、やわらかい食べ物を選びがちになるため栄養バランスに偏りがではじめ免疫力が低下します。
口呼吸によってさまざまな原因が重なることで病気にかかりやすい体質になるため、できるだけ早めに改善しなければなりません。
鼻づまりに効果的な5つの改善方法
鼻づまりが起こると口呼吸になりやすくなるため、鼻のケアを行うことが大切です。
いくつかあるケアの中でも、効果的な5つの改善方法をご紹介します。
ツボを刺激する
小鼻の横にある「迎香(げいこう)」と、迎香のすぐ上にある「上迎香(じょうげいこう)」を1分間痛くない程度に刺激すると、鼻づまりを軽減できます。
ツボ押しであれば、場所と時間を気にせずできるため覚えておくと便利な改善方法です。
交感神経を刺激する
交感神経が刺激され活発化すると、鼻の粘膜の腫れが和らぎ空気の通り道が改善されます。交感神経を刺激する簡単な方法は、ペットボトルや硬めのボールを脇の下に挟むことです。
鼻の症状は、副交感神経が活発化していると起こりやすくなります。脇の下に通っている交感神経を刺激することで副交感神経よりも活発化するため、鼻づまりを改善できます。
右の脇を刺激すると左の鼻が改善され、左の脇を刺激すると右の鼻の空気の通りが良くなります。脇の下を刺激する方法は即効性はあるのですが、持続性が弱いため定期的に行うと良いでしょう。
ホットタオルで鼻を温める
ホットタオルで鼻を温めて血行を良くすることで、鼻づまりが改善できます。
まず、タオルを水で濡らして軽く絞った後にラップで包みます。電子レンジは500〜600w、時間は40〜60秒程度にあわせて温度調節をしましょう。熱すぎると火傷してしまうので、鼻に当てて気持ちいいと感じられる温度が理想的です。
ホットタオルの蒸気で鼻の中が加湿されて乾燥を防ぐことができるので、毎日行うとよいでしょう。
鼻づまりに効く食べ物・飲み物を摂取する
鼻の症状に効果的な特定の食べ物や飲み物を摂取することで、鼻づまりが改善されます。
次のような食べ物・飲み物を摂取すると効果が期待できます。
• 青魚類(アジ、イワシ、秋刀魚)
• 紫蘇
• 緑茶
• 野菜や豆類
• 乳製品
• 発酵食品
個人差は少なからずありますが、食事や仕事中に取り入れやすい食べ物・飲み物が多いので、誰でもすぐに始めることができます。
青魚類にはDHAやEPA、紫蘇にはルテリオン、緑茶にはカテキンなど多くの成分が含まれています。この成分は、アレルギーの発症原因物質の生成を抑える働きや炎症を起こしにくくする成分です。
野菜や豆類は食物繊維を摂るためです。食物繊維は、善玉菌の働きを活発化させる餌になるので、免疫力を高めるために必要な栄養となります。
野菜や豆類と一緒に乳製品や、味噌や納豆といった発酵食品も食べると腸内環境が整って免疫力を高めることができるため、アレルギーや病気に強い丈夫な体を作ることができるでしょう。
鼻うがいで鼻の中をきれいにする
鼻づまりの原因となる病気が起こらないようにするには、鼻の中に入り込んだ病原菌や異物を取り除く必要があります。鼻うがいであれば鼻の中に入り込んだ病原菌と異物を取り除き、鼻づまりを改善することができます。
病原菌や異物は、鼻をかんでも全てを取り除くことができないため、効果が期待できる改善方法を行う必要があります。とくに上咽頭にまで入り込んだ病原菌や異物を取り除くのは非常に困難です。
鼻うがいは専用の洗浄器具と洗浄液を使って洗い流すので、上咽頭にまで入り込んだ病原菌や異物を取り除き、鼻づまりを引き起こす病気を未然に防ぐことができます。
さらに鼻うがいは鼻づまり以外に、現代社会の問題となっている新型コロナウイルスや、毎年寒い時期に流行するインフルエンザといった重度な症状が現れる病気にも効果的です。
洗浄器具と洗浄液のもとは薬局などで揃えることができるので、生活の一部として鼻うがいを根付かせ、清潔な状態を保つように心がけましょう。また、鼻うがいをすることで、現在起こっている鼻づまりを改善できるので、気軽に取り入れてみてください。
まとめ
本記事では、鼻づまりと口呼吸が体に与える影響と、5つの改善方法をご紹介しましたが、参考になりましたか?
鼻づまりによって口呼吸が続くと、さまざまな弊害が現れます。生活の質を低下させ、病気にかかりやすくなるため、早急に改善しなければなりません。
今回ご紹介した5つの改善方法は、日常生活に根付かせやすいものばかりです。
鼻づまりと口呼吸だからといって軽い気持ちで捉えず、自分に合った改善方法をどんどん試してみてください。