上咽頭炎が鼻うがいで悪化する3つのケースと併用すべき正しい対処法

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上咽頭炎は、痰が絡んだりノドの奥に違和感やイガイガした感覚を感じたりといった症状がでます。しかし、その不快な症状が気になって病院を受診しても、上咽頭炎だと診断されないことがあります。

鼻の一番奥でノドとの境目にある上咽頭が炎症を起こすことで起こる上咽頭炎に、鼻うがいはとても効果的だと言われています。

鼻の中の粘膜についたウィルスや花粉、ホコリなどの異物を洗い流す鼻うがいは、風邪やインフルエンザ、アレルギー性鼻炎などにかかりにくくし、症状を緩和する効果があります。

運良く上咽頭炎だと診断された場合、粘膜の炎症などを抑える治療などを行いますが、それで治ってしまう方もいれば、治療を行っても全く治る様子のない方も多くいます。

鼻うがいは治療で効果がでない方にも効果を発揮することが多いのですが、その一方で、間違った鼻うがいの方法を実践することで、上咽頭炎の症状が悪化してしまうこともあります。

この記事では正しい鼻うがいの方法と上咽頭炎が鼻うがいで悪化する3つのケース、そして鼻うがいと併用するべき正しい対処法を紹介します。

正しい鼻うがいの方法とは

鼻の中を洗い流してくれる鼻うがいですが、正しい方法をご存知ですか?

正しい方法で鼻うがいを行えば、花粉やハウスダストを洗い流すだけではなく、上咽頭炎にも高い効果を発揮してくれます

まず始めに、鼻うがいの正しいやり方についてご紹介していきます。

準備するもの

ドラッグストアなどで売っている鼻うがい用の専用器具と洗浄液を使っても問題ありませんが、買わなくても家にあるもので簡単に鼻うがいを始めることもできます

  • 一度沸かしたぬるま湯(36度くらい)
  • 塩(ぬるま湯に対して0.9%)
  • 洗面器かコップ
  • タオル

鼻うがいに使う量は200~300cc(食塩1.8g~2.7g)です。

正しい方法

初めの慣れていないうちは、体が濡れても大丈夫なお風呂で行うことをおすすめします

  1. 0.9%生理食塩水を200~300cc洗面器に入れます。
  2. 指で片方の鼻の穴を押さえたまま、もう片方の鼻の穴から洗面器の食塩水を流し込みます。このとき、水を飲み込まないように注意してください。
  3. 洗面器から顔を上げて、反対側の鼻の穴から食塩水を出します。
  4. もう片方も同じようにします。

鼻で水を吸い込んでいる最中にツバを飲み込むと、耳に水が入ってしまう場合があるので注意しましょう。洗い終わった後は鼻を強くかまずに、体を傾けて食塩水を出し切ってください。

買わなくても鼻うがいをすることはできますが、市販の鼻うがい器具と洗浄液の下を使うとさらに簡単に行うことができます。

上咽頭炎が鼻うがいで悪化する3つのケース

鼻うがいは上咽頭炎を治すために非常に有効な手段ですが、鼻うがいをしている方の中には上咽頭炎がさらに悪化したというケースもあります。

それは一体どのような場合なのか、鼻うがいをして上咽頭炎が悪化するケースを3つ紹介します。

自己流の鼻うがいをした

鼻うがいをするとき、正しい方法で行わなければ上咽頭炎を悪化させる原因になってしまいます。下記のような方法では、絶対に鼻うがいをしてはいけません。

イソジンを使った

イソジンは殺菌作用があるので、風邪などを予防するために口でうがいをする際に良く利用されます。

だからといって鼻うがいをするときにイソジンを使ってしまうと、粘膜を傷つけてしまう恐れがあります

殺菌作用はありますが、鼻うがいに使用するにはイソジンは濃度が濃すぎるので絶対に利用するのはやめましょう。

水道水を使った

鼻うがいをするとき水道水を使うと、鼻やノドの粘膜が水道水に含まれている塩素で刺激されてしまうのでやめましょう。アレルギー性鼻炎を持っている方は、特に刺激に敏感なので逆効果になってしまいます。

水道水を使う際には、浄水器やミネラルウォーター、5分以上煮沸して塩素を取り除いた水に食塩を加えたものを使って鼻うがいを行いましょう。

鼻うがいのやりすぎ

鼻うがいは何度も繰り返して行うと粘膜の機能が損なわれてしまい、逆に悪化してしまうことがあります。

鼻の粘膜は、ちょうど良い量の粘液と一定に保たれた温度の中で正常な状態を保っています。鼻水の中にはムチンなどの粘膜を保護する大切な保湿成分がありますが、鼻うがいをやりすぎてしまうと必要なものまで洗い流してしまいます。

鼻がムズムズするからといって、さらに何度も鼻うがいの刺激を受けてしまうと、粘膜に異常を来してしまう可能性があるのです。

鼻うがいをやりすぎると、副鼻腔炎などの他の病気を引き起こす恐れも出てきてしまうので、あくまでも適度に行うことが大切です。

目安としては朝晩などで一日1~2回行うのがいいでしょう。

上咽頭への刺激が強い

鼻うがいを始めてから耳が詰まる感覚や鼻水が止まらなくなってしまったという方は、上咽頭に対する刺激が強くて分泌物が増えてしまった可能性があります

これは、鼻うがいに対する上咽頭の副反応です。鼻うがいは上咽頭の粘膜にある繊毛の働きを活発にするので、一時的にそのような症状が出る場合もあります。

耳が詰まる感じがする副反応は、もっと症状が強くなると中耳炎などになる可能性も出てきます。刺激が強すぎた場合、ノドの奥から耳菅などに水が入ってしまうので中耳炎になることもあるのです。そうなってしまった場合は、症状が改善するまで鼻うがいを中止する必要があります。

しかし、原則的には鼻うがいは続けた方が良いです。この場合は鼻水が止まらなくなるくらいの症状なら止むを得ないことなので、悪化しても上咽頭が鼻うがいによる刺激に慣れるまでの間は我慢することをおすすめします。

鼻うがいと併用するべき正しい対処法

上咽頭炎は悪化、慢性化してくると頭が重くなったり肩こりや耳鳴り、めまいなども引き起こす可能性のある厄介な病気です。

しかし、体に起こっているさまざまな不快な症状の原因が上咽頭炎だと気がつかない方も多くいます。慢性化した上咽頭炎になると鼻詰まりなどがそこまでひどくなくても、他の部分に症状が出ていることもあるからです。隠れた部分で常に免疫が働いている状態なので、免疫機能が低下してしまうのです。

上咽頭炎を悪化させないためには、正しい鼻うがいと併用して他にも対処法が必要です。では、鼻うがいの他にはどのような対処法が必要なのでしょうか。

鼻呼吸をする

上咽頭炎を悪化させないためには、口ではなく鼻で呼吸をすることが大切です。

口で呼吸をしていると、空気を吸ったことで起こる加温・加湿・浄化作用がされないので、より炎症がひどくなってしまいます

鼻呼吸をするためには、下記のような方法があります。

寝るときに口にテープをする

口呼吸をすると、ガードしてくれるものがないので空気が直接ノドに入ってしまいます。鼻で呼吸すると空気が鼻毛や繊毛上皮で覆われている鼻腔を通るので、塵や花粉などが浄化され、鼻の中で加温・加湿された空気を吸うことができます

上咽頭を通っていない空気は冷たく乾燥しているので、上咽頭炎を悪化させてしまいます。

どうしても寝ているときに口が開いてしまって口呼吸になってしまう方は、口にテープを貼って寝ることで、口を物理的に閉じてしまいましょう。

鼻うがいをする

鼻うがいで鼻水などを取り除くことで、鼻呼吸がしやすい環境を整えることができます。

また、鼻うがいはぬるま湯で行うので、鼻自体を温め潤します。

吸った空気が、環境の整った鼻腔を通ることによって、より良い呼吸をおこなうことができます。

上顎に舌の先端を押し当てる

上顎に舌の先端を押し当てる訓練をします。これを行っていると、口が開いたとしても鼻で呼吸するしかありません。

これは意識して続けていなければ、無意識に舌が下がってしまいます。舌を鍛えて上に持ち上げるようにしましょう。

あいうべ体操をする

簡単な口の体操をすることで、鼻呼吸を上手にできるようになります。この体操は時と場所を選ばずに誰でもできるので、1日30回を目安にして毎日続けてください。そうすることで、自然と舌の力がついて口で呼吸をしなくなってきます。

  1. 口を大きく開けて「あー」と言う
  2. 口を大きく横に開いて「いー」と言う
  3. 口を強く前に尖らせて「うー」と言う
  4. 舌を思いっきり下に伸ばして「ベー」と言う

これを1セットとして、毎日繰り返し30回続けましょう。

タバコを吸わない

上咽頭炎を全身にダメージを与えてしまうほど悪化させないためには、タバコを吸わないことが大切です。タバコはノドに刺激を与えてしまうため、炎症をひどくしてしまう可能性があるからです。

そもそもタバコには5300種類もの化学物質が含まれていて、その中の70種類が発がん性を持っています。咽頭がんや舌がん、食道がんなどとも密接に関係し、その発生率を高めてしまうので、吸っていて良いことは一つもありません。

しっかりと睡眠をとってストレスを溜めない

上咽頭炎の原因として挙げられることの多い睡眠不足とストレス。睡眠不足やストレスが溜まって上咽頭炎が発症してしまった場合には、改善すると体が回復するのと同時に上咽頭炎の悪化も防ぐことができます

悪化して慢性化してしまう前に改善しなければ自然に治すことは難しくなってしまいますので、睡眠障害だと感じている方は病院で治療を受けることをおすすめします。そして、ストレスを溜めないようにしっかりと休息をとり、ゆったりと過ごすようにしましょう。

まとめ

正しい鼻うがいの方法と上咽頭炎が鼻うがいで悪化する3つのケース、そして鼻うがいと併用するべき正しい対処法を紹介しましたが参考になりましたか?

急性上咽頭炎の場合には上咽頭に赤みがみられるため、内視鏡などで診断をしやすいのですが、悪化して慢性化してしまうと内視鏡では正常な状態と同じように見えてしまうことがあるので、病院へ行っても異常がありませんと言われてしまう可能性があります。

そうなってしまうと、なぜか分からないのに体調が良くないという状態になってしまいますので、少しでもノドや鼻がおかしいと感じたらすぐに病院を受診してください。

そして、鼻うがいをするときには逆に悪化してしまわないように正しいやり方、適切な回数で行うようにしましょう。