鼻うがいの洗浄液が口から出ない方に知ってほしい3つのポイント
鼻の中の洗浄をすることができる鼻うがい。鼻うがいは、洗浄液を鼻から流し込み口から出すことで、鼻の奥や喉に繋がる気管もきれいに洗い流すことができるセルフケアです。
正しく鼻うがいを行うことで、さまざまな鼻の疾患に効果が期待できます。
しかし、鼻うがいを始めたばかりの方にとって、洗浄液を口から出すことは難しく感じるかもしれません。
鼻うがいで使用する洗浄液を口から出すことは、喉うがいでは届かない気管もきれいに洗い流せるため、洗浄液を口から出せるように練習を重ねて慣れていく必要があります。
本記事では、口から洗浄液を出せるようになる鼻うがいの3つのポイント、鼻うがいをするときに気をつけるポイント、鼻うがいの効果についてご紹介します。
これから鼻うがいの効果を上げようと考えている方も、ぜひ参考にしてください。
鼻うがいに慣れるための3つのポイント
鼻うがいを始めたばかりの方は、鼻の中に液体を流し込むことでさえ勇気が入りますよね。
さらに、鼻うがいの効果を上げるために口から洗浄液を出すことは、難しく思うかもしれません。
しかし、鼻うがいの回数を重ね練習を繰り返すことで、少しずつ慣れていき、洗浄液を口から出すコツを掴めます。
ここでは、鼻うがいに慣れるための3つのポイントについてご説明します。
洗浄器具と洗浄液のもとを使う
鼻うがいを始めるために、市販されている洗浄器具と洗浄液のもとを揃えましょう。
鼻うがいは、洗面器やシャワーを使用しても鼻の中を洗い流すことができますが、痛みを伴ったり、効果の弱い洗浄になってしまう可能性が高くなります。
洗浄器具はさまざまなタイプがあるため、自分に合った洗浄器具を揃えることができます。
また、市販されている洗浄液には、塩と重曹のみが添加されているため、ツンとした刺激や痛みを感じず、スムーズな鼻うがいができるためおすすめです。
鼻うがいを予防策として取り入れたい方、今までシャワーやコップで鼻の洗浄を行なっている方は、この機会に市販の洗浄器具と洗浄液のもとで鼻うがいを試してみてはいかがでしょうか。
鼻の洗浄から慣れていく
鼻うがいは回数を重ねるごとに、洗浄するやり方を変えていくことが大切です。
初めての鼻うがいは、鼻に入ってきた洗浄液を反射的に押し返してしまうこともあるため、鼻の入り口から洗浄をスタートし、徐々に慣れていきましょう。
鼻の入り口には、花粉やハウスダストなどのホコリが溜まっているため、鼻の入り口を洗い流すだけでも効果があります。
洗浄器具の圧のかけ方に慣れてきたら、片方の鼻の穴から洗浄液を流し込み、反対の鼻から洗浄液を出します。
洗浄器具を強く押し過ぎると、洗浄液が鼻の粘膜を傷をつけてしまうため、注意が必要です。
まずは、片方の鼻から洗浄液を流し込み、反対の鼻から洗浄液を出すことに慣れていきましょう。
口から洗浄液を出すコツ
口から洗浄液を出すためには、少しコツが必要です。
鼻うがいの最中は、やや前傾姿勢になり、斜め下に顔を傾けることでスムーズな鼻の洗浄ができます。
しかし、前傾姿勢や顔を斜め下に向けた状態では、洗浄液を口から出すことが難しくなります。
口から洗浄液を出す場合は、洗浄液を鼻から流し込んでいるときに正面を向くことが大切なポイントです。
正面を向くことで鼻から喉に繋がる気管が開き、洗浄液が通る道ができ、口から洗浄液を出せるようになります。
自分の顔を鏡で確認しながら鼻うがいをすると、顔の向きの調節がしやすいです。
正面を向いても口から洗浄液が出ない場合は、アゴを少しだけ上げると、洗浄液が通りやすくなりますが、顔を上げすぎると洗浄液が耳に流れ込むことがあるので、顔の上げすぎには気をつけましょう。
鼻うがいをするときに気をつけるポイント
鼻うがいには、いくつか気をつけるポイントがあります。
正しく行えていない鼻うがいは、中耳炎を引き起こしたり、鼻の中の粘膜を傷つけてしまう恐れがあるため、注意が必要です。
鼻うがいの正しいポイントさえ押さえていれば、安全な鼻うがいが行えます。
ここでは、鼻うがいを行うときに気をつけるべきポイントをご説明します。
上を向きすぎない
鼻の中に洗浄液を流し込んでいるときに、上を向くように顔を上げてしまうことで、洗浄液が耳に流れ込み中耳炎になる恐れがあります。
先ほど、正面を向くことで洗浄液を口から出すことができると説明しましたが、顔を正面より上げすぎることは避けるようにしてください。
唾や洗浄液を飲みこない
鼻から洗浄液を流し込んでいるときに、唾や洗浄液を飲み込もうとすると、耳に洗浄液が流れ込み中耳炎になるリスクが高くなります。
洗浄液を鼻に通している間は「あー」と声を出しながら行うとよいでしょう。声を出すことで、耳に洗浄液が流れ込むことを防げます。ぜひ、実践してみてください。
水道水と真水で洗浄しない
食塩や重曹が添加されていない真水が鼻に入ると、ツンとした痛みを感じますが、これは水と体液の浸透圧に違いがあるからです。
また、水道水には雑菌が含まれている可能性があるため、水道水をそのまま使って鼻うがいを行うことは避けましょう。
自分で鼻うがい用の洗浄水を作ることも可能ですが、市販されている洗浄液のもとを使用することをおすすめします。
1日の鼻うがいの回数は2回がおすすめ
慣れてくると鼻うがいをすることですっきりとリフレッシュできますが、回数を増やしすぎると、鼻の粘膜を傷つける恐れがあります。
鼻うがいをするタイミングも重要です。朝の起床後と夜の就寝前に鼻うがいを行うと効果ができますので、ぜひ試してみてください。
鼻うがい後に強く鼻をかまない
鼻うがいをした後に鼻の中に残った洗浄液を出そうと鼻を強くかんでしまうと、洗浄液が耳に流れてしまい中耳炎になってしまう恐れがあります。
鼻うがい後は、やさしく鼻をかむようにしましょう。
鼻うがいの効果
花粉やホコリ、ウイルスなどの異物は、鼻や口から侵入し粘膜に付着します。
侵入した異物を放っておくと、さまざまな疾患が引き起こり、生活に支障をきたす可能性が高くなります。
鼻うがいは、リフレッシュする目的だけでなく、鼻や鼻の奥にまで入り込んだ花粉やホコリ、ウイルスを取り除き、鼻の疾患を抑える予防策です。
ここでは、鼻うがいの効果についてご紹介します。
新型コロナウイルスや風邪などの感染症対策
新型コロナウイルスや風邪の原因となるウイルスは、喉の奥にある上咽頭に付着することで感染する可能性があります。
鼻うがいをすることで、上咽頭に付着したウイルスをきれいに洗浄できるため、感染する前に体外へと排出することができます。
現代社会において大流行している新型コロナウイルスの予防としても、鼻うがいはおすすめのセルフケアです。
花粉症やハウスダストによるアレルギー対策
多くの花粉やホコリは鼻の入り口付近に付着します。
また、鼻から喉に繋がる気管にも花粉やホコリは入りこむ可能性があるため、アレルギーのある方は対策が必要です。
鼻うがいは鼻から洗浄液を流し込み、口から洗浄液を出すことで、喉うがいでは届かない気管をきれいに洗い流すことができるため、アレルギー対策としても効果があります。
副鼻腔炎の予防と症状の緩和
副鼻腔炎とは、目と目の間や頬の近くにある副鼻腔という空洞に膿がたまる病気です。
副鼻腔炎が引き起こると、風邪や花粉などが原因で炎症が起き、粘着性のある鼻水や鼻づまり、頭痛などの症状が起きます。
鼻うがいを行うことで、鼻に溜まった粘着性のある鼻水を洗い流すことができるため、鼻の疾患である副鼻腔炎の予防や症状の緩和につながります。
上咽頭炎の予防と症状の緩和
上咽頭は鼻の奥にある部位です。
上咽頭が炎症を起こすことで上咽頭炎となり、鼻づまりや後鼻漏が引き起こる原因となります。
また、鼻には神経が集中しているため、炎症を起こすことで倦怠感や体に痛みを感じるなど、体全体に症状が広がることもあります。鼻うがいを行い上咽頭を清潔にすることはとても大切です。
まとめ
本記事では、鼻うがいで使う洗浄液を口から出すためのポイント、鼻うがいの注意するポイント、鼻うがいの効果についてご紹介しました。
鼻うがいを無理なく行うために、洗浄器具と洗浄液を揃えることは大切なことです。洗浄器具や洗浄液のもとは、ドラッグストアなどでも購入することができるため、すぐに揃えることができます。
鼻うがいは、口から洗浄液を出すことで、喉うがいでは届かない気管の洗浄を行えます。しかし、口から洗浄液を無理に出そうとすると、痛みを伴ったり中耳炎などの疾患を引き起こす可能性もあるため、回数を重ねて慣れていきましょう。
また、鼻うがいの注意するポイントをおさえておくことで、痛みや中耳炎、鼻の粘膜を傷つけることを避けられるため、鼻うがいのやり方とポイントはきちんと把握しておきましょう。